AV-438 CD/山本周五郎 傑作選

15,400 円(税込)

名も無き庶民達の姿を描いた、人間に対する深い愛と洞察力のある時代小説で多くの読者の支持を得た山本周五郎。
その周五郎の傑作時代小説を、実力派の名優たちの情緒あふれる朗読で綴ったCD集。


【1】『葦は見ていた』 朗読:江守徹
(CD1枚/収録時間:56分)
愛する男計之介のため自ら身をひいた芸者おひさと、その後出世の道を歩む計之介。二人の姿から“青春の情熱”と“壮年の打算”とを対比的に描き上げた傑作短篇


【2】『雨あがる』 朗読:日下武史
(CD1枚/収録時間:80分)
武芸をきわめすぎた主人公とその妻の哀歓を人情味豊かに描く。独特なユーモアにあふれた「こっけいもの」の傑作。


【3】『凍てのあと』 朗読:有川博
(CD1枚/収録時間:69分)
仲間を救うために罪を一人でかぶった栄次だが、どうしようもない人間不信に捉えられる。苦難を乗り越え、再起しようとする人間に贈る周五郎“人間讃歌”の秀編。


【4】『裏の木戸はあいている』 朗読:佐藤慶
(CD1枚/収録時間:67分)
高林家の裏口の木戸には鍵がない。塀の内には金の入った小箱が置いてあるという。著者が晩年にとりくんだ最大のテーマ〈無償の奉仕〉描いた“武家もの”の傑作。


【5】『将監さまの細道』 朗読:長山藍子
(CD1枚/収録時間:74分)
病身で怠け者の夫と、自分を心から想い、不幸な境遇から救い出そうとしてくれる幼なじみの常吉。二人の男の間で揺れる岡場所の女おひろの心を描いた周五郎の傑作。


【6】『ちゃん』 朗読:名古屋章
(CD1枚/収録時間:78分)
桐の胴まわりに、漆と金銀で桐の葉と花の蒔絵をほどこした「五桐火鉢」。かつての珍重品も流行の移り変わりとともに次第に注文も減りだした。時勢の流れにくじけそうになる昔気質の職人重吉。重吉を励まそうとする家族や長屋の人々……。周五郎“下町もの”の傑作。


【7】『武家草鞋』 朗読:鈴木瑞穂
(CD1枚/収録時間:65分)
「自分だけが常に正しい」と信じて疑わない武士・宗方伝三郎。その独善的な正義感ゆえに伝三郎の放浪生活が始まる。――世間は卑賤だ。しかし、その世間を許さぬ自分の偏狭さが自分を苦しめているのではないか―― そう気づいた時、伝三郎の作った草鮭が思わぬ朗報を運んできた。周五郎“武家もの”の傑作。


■仕様/CD7枚組
■発行/新潮社